福島の酒がおいしい理由~みんゆう随想4月掲載分より

ご縁を賜り、2017年の4月より福島民友新聞「みんゆう随想」欄にて、金水晶酒造店常務 斎藤美幸の連載記事を掲載頂いております。読者の方からもご要望を頂いたので、過去の内容も含めてこちらに転載させていただきます。

(転載元 : 福島民友新聞「みんゆう随想」)

 

福島の酒がおいしい理由

~なるか五連覇日本一~

はじめまして。福島市唯一の造り酒屋、金水晶酒造店の斎藤美幸と申します。これから毎回お酒にまつわる話を主に書いて参ります。どうぞよろしくお願いたします。

来月18日には全国新酒鑑評会の結果が発表されます。福島県酒造組合加盟の造り酒屋は去年まで金賞受賞蔵数日本一の4連覇を遂げており今年は5連覇がかかっています。

今年の鑑評会には、去年より6点多い860点が出品され、一昨日までに予審が終了、選ばれた入賞酒から決審で金賞酒が決定します。

全国新酒鑑評会は入賞するだめでも大変名誉なことです。その中で福島県は平成24酒造年度には26銘柄も金賞受賞。この理由は何でしょうか。

県内の酒造事情に詳しい方なら「福島県清酒アカデミー」という「酒造りの学校」が会津若松市に出来て県内の蔵人がレベルアップしていったという話をご存じだと思います。

しかし私はそれ以外にも理由があると思っています。一つは各社が「日本酒の造り方や貯蔵管理を変えたこと」です。年齢が50代以上の方に「日本酒はべたべたして甘く、おいしくない」とおっしゃる方がいる一方、20代、30代の方でそう言う方は少ない。米節約のためブドウ糖を多用した昭和後半と現代では日本酒の製法が違うのです。「手造りの昔ながらの製法」を標榜する酒蔵は多いですが、それは江戸時代や明治時代と同じ製法を意味することが多く「昭和後半と同じ」ではないはずです。ですから、いまだに「日本酒飲まず嫌い」の方には、ぜひ福島の「大吟醸酒」や「純米吟醸酒」を飲んで頂き、昔の日本酒との違いを感じて頂きたいと思います。

二つ目の理由は「福島県民の皆様の日本酒消費量の多さ」です。一人当たり年間8リットルと全国平均の1.5倍も飲んで頂いています。地酒は地元の方に飲んで頂いてこそ地酒。鑑評会で入賞しようがしまいが「地元の酒」として育てて頂いている成果が毎年の結果なのだと思います。震災後もかわらず県産酒をご指名くださり、ともに安全安心に向けて歩んできたことにも感謝いたします。

金賞がすべてではありませんし、金賞に入らなくても変わらず努力するだけですがそれでもやはり。

5年連続日本一の朗報を待っております。

 

 

 

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